スキルアップ講座

VOL.27紙に書き出すことで、ワーキングメモリーを空ける

VOL.27
前回の講義では、紙に書き出すことで
脳をフル活用するという習慣についてお話しました。

前の講義では私の体験談をベースにしたお話でしたが
今回は、脳科学的な背景から
「紙に書く」ということが
なぜ集中力の向上につながるのか
より深くお話していきます。

#人間の脳は、すぐに切り替わる

まず、人間の脳というのは
記憶媒体としては
あまりにも性能が悪い、と言わざるを得ません。

ネットサービスに使いパスワードや
暗証番号を思い出せないという経験は
誰でもしたことがあるでしょう。

そう、脳の記憶とは
精密さについて言えば
ペンと一枚の紙切れにも劣るのです。

(もちろん、画像や音楽といった
保存形式の多彩さで言えば勝りますが…)

#ころころ気が変わる理由とは

本を読んでいたら、いつの間にかYoutubeを見ていた
調べ物をしていたら、全然関係のないサイトに行っていた

そんな経験は誰しもあるでしょう。

これらは、「ワーキングメモリー」と呼ばれる
脳の部位に関係があります。

記憶には三種類あって
それぞれ担当する場面が違います。

長期記憶…自分の名前、出身地、親の顔など…
短期記憶…3日前、上司と飲みにいった時の話…など

そして、ワーキングメモリーです。

これは、作業に必要な、ごく短時間の記憶を司ります。

例えば…

「グアムの飛行機の便が羽田空港から13:30に出発する。チェックインは1時間前まで。搭乗口は3番」

という状態の際

「羽田空港」「13:30」「3番」「チェックインは1時間前」「3番」

というキーワードを一時的に暗記します。

パソコンやスマホで言うところの「メモリ」にあたります。

相手と会話する時に
ワーキングメモリーは活用されます。

「おはよう」

「おはよう」

「今日の会議の準備はしてきた?」

「ああ、してきたよ。1時からだったね」

「そうだね。あと3時間しかないね」

こういう会話のときも
「相手の発言を一時的に覚えて」
それに対して回答を脳が作成する、ということを両者行っています。

この時に使われるのがワーキングメモリーというわけですね。

#ワーキングメモリーの限界

このワーキングメモリーには、限界があります。
(個人差もあります)

あまりにも処理する内容が増えてくると
前の要件が順番に抜け落ちたり
大事な手順が頭から飛んだり
仕事を忘れたり…

すると、ボーッとしたり
判断能力が低下するのです。

これはいわば
脳内にある自分の作業机の上が
様々な書類で散らかっているのと同じ。

大事だけど古い書類はどんどん埋もれてしまいます。

#だからこそ、紙に書く

脳内の作業机の広さには限界があります。

だからこそ、物理的な世界にある
「メモ帳」という媒体に記録しておくこと。

そのたびに、脳の記憶を「預ける」というイメージです。

すると、脳はクリアになっていきます。

「わすれちゃいけないこと」
「あとでやらないといけないこと」

を、脳内にプールしておくのは
少なからずストレスになりますし
脳の容量が無駄なのです。

シカゴ大学では実際に
試験前の生徒に「不安」に思っていることを書き出させることで
数学のテストの正答率が5%上がったという研究報告が挙げられています。

心配、迷い、やらないといけないこと、

そういったものを抱え込みやすい人ほど
紙に書くようにしましょう。

大きくパフォーマンスが向上するはずです。

なので、いざという時…

脳をフル活用したいシチュエーションの前に
この「不安や思うこと」を紙に書き出すを実践してみて下さい。

さらに、この紙に書き出すという行為は
メンタルの回復にも大きな効果があることを
私自身実感しています。

#メンタル回復

私も、気分が優れないときや
落ち込みがちなときは

手帳とペンを片手に
椅子に深く腰掛けて
ボーとして

紙に、思いつくがままに自分の心境を書いていきます。

ネガティブなこと
不安なこと
ポジティブなこと
新しいアイデア…

気が済むまでやります。

徐々にぼーっとした
心地の良い意識状態になるので

不安を落としたあとは
静かに瞑想します。

その後だと、心が軽くなっている
という経験を何度もしています。

臨床心理の世界でも
「思うことを紙に書き出す」というのは
非常に効果の高い方法として
取り入れられています。

#休憩後、集中状態に戻る方法

ここまで、手を動かして
不安を取り除き、パフォーマンスを高める方法について
お話しました。

そして、休憩後に集中力を取り戻す方法は
「最初の5分間」を意識して
ぐっと集中することです。

人間は、最初の5分間に
高いレベルの集中力を発揮できると
そのあとも集中力が続くようにできています。

(作業興奮、というメカニズムです)

その時有効なのが
「簡単な作業」や「できるとわかっている作業」
に取り掛かることです。

作業を再開した最初の5分は
没頭できるようなほどよい難易度のものに手を付けましょう。

(逆に、高度な戦略を練る、や、
難しい問題の打開策を考える、などは後回しにすべきです)

例えば、自分が以前に書いた文章を読むとか。
もしくは、資料を見るとか。
定型的なメールの返信をするなどもそうです。

そして、最初の5分間で助走をつけるイメージで
手を動かして作業興奮を高め
集中力を上昇させて
ハイパフォーマンスを発揮しましょう!

それでは。
 
 

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